はじめに
足関節・足部疾患をみる時に腓骨の評価ってしていますか?
足関節の動きの中て腓骨の動きって実はかなり重要です。
今回は足関節・足部疾患の治療の引き出しを増やすために腓骨の動きについてお話しします。
腓骨の動きはマニアックかもしれませんが若手セラピストの皆さん、めっちゃ大事ですよ!!
腓骨とは

脛骨(内側)と共に下腿を構成する外側にある細い骨。
骨幹部は三角柱状で軽く捻じれており、全体重中10%の体重が腓骨にかかっています。
腓骨が構成する関節
- 距腿関節(腓骨下端と距骨と脛骨)
- 近位脛腓関節(腓骨上端と脛骨)
- 遠位脛腓関節(腓骨下端と脛骨)
腓骨が構成する関節は上記の3つになります。
次に各関節の特徴と腓骨について話していきますね!
距腿関節

脛骨・腓骨・距骨で構成され、脛骨・腓骨による果間関節窩に距骨滑車が関節頭となってはまり込む1軸性の蝶番関節です。
要するに凹凸が蝶番状に動く関節です。
前方幅は広く、後方は小さい台形となり、底屈時は関節が遊びやすく、背屈時ははまり込むようの安定性を高めます。
また、外果は内果と比較して下方に位置しているため構造としては内反しやすくなっています。
遠位脛腓関節
脛骨(内果)と腓骨(外果)は関節において凹状の形状となっています。
前脛腓靭帯、後脛腓骨靭帯、骨間靭帯が存在しその靭帯により脛腓間を強く連結し、側方安定性を高めている。
関節の動きに対する腓骨の動き
足関節背屈時に脛腓間は広くなり、底屈時に脛腓間は狭くなる。
背屈時に腓骨は上方・後方に移動し
底屈時に腓骨は下方・前方に移動する。
背屈
- 上方、後方
底屈
- 下方、前方
※回旋もしますが、内外旋どちらも表記があるので回旋すると覚えておきましょう!
腓骨に付着する筋
腓骨に付着している筋は実は多いので抑えておきたいところです。
- 大腿二頭筋(腓骨に停止)
- 長・短・第3腓骨筋
- 長母趾伸筋
- 長母趾屈筋
- 長趾伸筋
- ヒラメ筋
- 後脛骨筋
※一部付着する筋も含めています。
腓骨のワンポイント評価
- 底背屈する際に腓骨の正しく動くかどうか
- 腓骨に付着する筋肉の圧痛
→付着している筋の過緊張・萎縮によるアライメント不良
- 立位で振り向き動作
→腓骨の下制・立方骨の落ち込み
上記が簡便なスクリーニングテストになるので是非確認してみてください!
まとめ
- 足関節背屈時に腓骨は上・後方、底屈時に下・前方に動く
- 腓骨には意外と筋の付着数が多い
- 付着する筋の圧痛、振り向き動作での動きで腓骨のスクリーニングができる
おわりに
腓骨の動きは臨床上見落としやすいですが、足部疾患においては非常に重要です。
この記事に記載している事はほんの一部ではありますが是非、お試しください!!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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