お久しぶりです!ライターの山口歩夢です!
新年度がスタートしましたね。いかがお過ごしでしょうか?
コロナウイルスの影響で、オンライン化が段々と進んでいますね。
簡単に情報が入る時代ではありますが、その情報の精査には気をつけたいところですね・・。
ちなみに私は4月から整形外科クリニックに新人の理学療法士として入職しまして、業務内容を必死に覚えている最中です。笑
もうそろそろ患者様を担当し始めるので、より一層自己研鑽を積んでいきたい次第です!
さて、前回の記事では、『第2肩関節と肩峰下インピンジメントの関係性』についてお届けしました。
今回は、介入編ということでお送りしていきます!
それでは、はりきっていきましょう!
I.組織区分の理解
まずはこちらの図をご覧ください!

画像引用:https://reha-love.com/shoulder-alignment/
この区分を頭に入れ、肩関節運動の制限因子を見つけることがとっっっても重要です!!
(私は勝手にそう思っています。笑)
例えば、肩峰下インピンジメント特有の「右肩関節の屈曲で前上方に痛みが出現した。」とします。
肩甲上腕関節自体の問題を考えると、これらが考えられます。
①前上方組織の伸張性
②後下方組織の硬さ、滑走性低下 です!
では、なぜこれが考えられるのか。
シンプルにイメージしてみましょう!!
①前上方組織の伸張性低下
簡単に言うと“短縮”や“筋緊張亢進”のような状態です。
鑑別についてはここでは触れませんので、調べてみてください。
どのようなことかと言うと
上腕骨頭が前上方組織の伸張性低下によって前上方に偏位し、
その状態から肩関節を屈曲すると、そりゃ前上方に過剰な圧縮ストレスが加わり、
肩峰下滑液包が挟み込まれますよね。
なので、意外と静的な上腕骨頭のアライメント評価って重要だったり・・・。
次に
②後下方組織の硬さ、滑走性低下
です!
肩関節を屈曲する際、上腕骨頭は後下方に滑りますよね。
後下方組織に硬さ、滑走性低下がある場合には
“壁”のようになってしまい、上腕骨頭は後下方へ滑り込むことができず
前上方に押し出されてしまいます。
すると、先程と同じように、屈曲中に前上方へ偏位してしまい
過剰な圧縮ストレスを加えてしまいます。
もちろん、肩関節運動に付随する肩甲胸郭や肩鎖関節、胸椎の動きも重要です!!
ですが、個人的には、まず局所へのストレスを明確にすることが大事かなと思います。
私はこのような流れで、肩峰下インピンジメントに限らず、肩関節疾患は診るようにしています。
Ⅱ.肩峰下滑液包の滑走操作
先述したように、私は評価する際、局所→他関節の順で診るようにしています。
介入に関しては、問題がある他関節→局所の順で私は行います!
理由として、土台(例えば、肩甲胸郭関節)を作り、局所(肩甲上腕関節)へのストレス軽減を狙うためです。
(そんなこと知っているわ!と思っているかもしれませんが…。笑)
では本題に移ります!
肩峰下滑液包は、伸展・内転・外旋で表上に出やすくなります。
この肢位からスタートしましょう!
片方の手は肩峰下滑液包の位置に手を当て、もう片方の手は上肢を操作します!
ポイントとしては、片手で肩峰下滑液包を下の図の方向に滑らせ、片手は、屈曲・外転・内旋を操作することです!

そうすることで、滑液包が中に入り込みやすくなります!
患者様には、屈曲・外転・内旋方向にほんの軽い収縮を入れてもらうと、より良いですね。
また、徒手操作をする際は、方向(ベクトル)を頭に入れながら操作することが、めっちゃ大事です!
僕も課題としているところです…。
これに限っては、解剖学の知識を深め、組織の位置を把握して、練習を繰り返すしかないですね!!
ちなみに、先程のスタート肢位から、棘上筋へ手の当て方を変えると、棘上筋の滑走操作に変わりますよ!
Ⅲ.まとめ
今回は、肩峰下インピンジメントへの介入(肩甲上腕関節編)として、お届けしました。
重要な点をまとめると、
- 肩甲上腕関節の組織区分は覚えるべし!
- 方向(ベクトル)を意識して徒手操作すべし!
といった感じです!!
徒手療法メインで書かせていただきましたが、運動療法はもっと大事です。
そんなことを次回以降、お届けできたらなと思います!!
ご覧いただき、ありがとうございました!!
Instagram:https://www.instagram.com/ayuyama_swimpt/
最新記事 by 渡部 晃大 (全て見る)
- 内側広筋とExtention Lag - 2020-09-25
- 臨床で使える大腰筋 - 2020-06-04
- ブリッジの効果を120%発揮する方法 - 2020-05-06